黒酢は何から作られているか


通常の酢とは違い美しい黒色が特徴の黒酢。またアミノ酸、クエン酸、他各種栄養素も他の酢よりも多いです。しかしなぜ黒酢にはそのような特徴があるのでしょうか。黒酢の原料を現役医師が解説していきます。

酢の原料とは

酢は全世界で古くから食されている食品です。最古の記録は紀元前5000年前のバビロニアです。我々日本人にとってはアジア圏の食べ物のイメージが強い酢ですが、誕生の地はヨーロッパでした。

ヨーロッパでは主にワインビネガーやバルサミコ酢といった果物を主原料とする酢が食され、アジア圏では米や麦といった穀物を原料とした酢が食されます。

日本における酢

日本における酢は主に米を主原料にした米酢が食されます。製造方法は日本酒と共通することが多く、米・米麹・水でアルコール発酵をさせそのご酢酸菌によって酢酸発酵を行うことで酢を製造します。

黒酢の主原料とは

日本では主に米酢が食されます。それと同じく黒酢も米を原材料としています。しかし、その湛えた黒色や豊富な栄養素はどうして生まれるのでしょうか?

黒酢は米は米でも玄米を原料として醸造されるため、そのような違いが生まれます。玄米は精白米と比べてタンパク質の含有量が多くなっています。発酵や熟成をしていく過程でその豊富なタンパク質がうまみ成分であるアミノ酸に分解されていきます。

また熟成の過程でアミノ酸と糖が反応するアミノカルボニル反応という化学変化が発生し、深い黒色や芳醇な香りを生み出します。

黒酢の他の材料とは

酢全般に共通することですが、酢を作るためにはまずアルコール発酵をさせる必要があります。そのため、米麹と水が材料として必要です。黒酢の生産地である鹿児島県福山町では、良質の米麹と始良カルデラに湛えられた地下水を利用しています。

Q:「黒酢は色々あるけれど、どんなものを選べば間違いないの?」

A:黒酢は様々なメーカーが作っていますが、もっともおすすめするのは鹿児島県福山町で製造された黒酢です。福山町は日本ではじめて黒酢を製造した土地で、温暖な気候や良質な水など質の良い黒酢を製造するのに適した条件がそろっている町です。

また、黒酢は疲労回復の効果が高いですがそれは豊富に含まれるアミノ酸、クエン酸の効果です。そのため黒酢を選ぶ際はアミノ酸、クエン酸の含有量が多いものを選ぶとよいでしょう。

黒酢は熟成の際、壺の下方に「もろみ」と呼ばれる沈殿物を発生させます、このもろみにはアミノ酸、クエン酸、ペプチドなど黒酢の栄養素が凝縮されています。そのためもろみ入りの黒酢も栄養成分という面では非常におすすめです。

またパッケージに合成酢と書かれているものは選ばない方が良いでしょう。工業用アルコールを利用して製造されているので、自然のアルコールから製造した醸造酢の表記がある黒酢を選びましょう。

Q:「オーガニック、無農薬の黒酢ってやっぱりいい?」

個人の意見となってしまいますがオーガニック(有機栽培)、無農薬ということには必ずしもこだわる必要はないかと思います。そもそも非有機栽培にしても農薬を使用した栽培にしても国からの安全基準を満たした肥料や農薬しか使うことができません。そしてその基準は日本の場合、非常に厳しく定められています。

確かに安全、安心を第一に考えるならばオーガニックや無農薬という選択肢も十分に考えられますが、それら手間のかかる栽培法は価格に直結します。
健康を考えるときに最も重要なことは、運動でも健康食品でも、「長期間、その習慣を続けること」です。オーガニックにすることで黒酢が高価になると、せっかくの健康に良い習慣であっても継続しづらくなると個人的に思います。

つまり、安全安心を第一に考えたいのならばオーガニックや無農薬栽培の原料で製造された黒酢を選べばよいですし、継続性ということを考えるならば必ずしもオーガニックや無農薬にこだわる必要はないかと思います。

Q:「いつも無添加にこだわっているので黒酢も無添加がいいのだけど、不要な添加物はどう見分けたらいい?」

A:日本には食品表示法と言う法律があります。食品を販売する際はラベル等によりその食品にどんなものが含まれているかを消費者が分かるようにしなければなりません。添加物も例外ではなく表示の義務があります。

簡単に説明するため、なじみの深い緑茶のペットボトルで解説したいと思います。おそらくラベルには「緑茶、ビタミンC」と記載があるはずです。上から順に含まれている量の多いものとなっています。この場合のビタミンCとは緑茶の酸化を防ぐための食品添加物である酸化防止剤としての利用です。

このように日本で販売されいる食品は何が含有されているか(水などを除き)すべて記載があるので、黒酢を購入する際に「米」以外の表記がなければまず不要な添加物は付与されていないはずです。

まとめ

日本では「黒酢」という表記をするための基準があるため商品名に黒酢が掲げられているものはほとんど心配ありません。ただしサプリメントやドリンク型の商品を利用する際は気を付けたほうが良いでしょう。