黒酢ってどんなお酢?他のお酢との違いは?


はじめに

なんだか体に良さそうな黒酢・・・けれども他のお酢とは何が違うのかご存知でしょうか?黒酢を始めてみたいという人も、すでに黒酢を始めている人にもちょっと気になる黒酢の他の酢との違いを現役医師が紹介します。

そもそもお酢とは?

お酢のイメージお酢とは3-5%程の酢酸(さくさん)を含む酸性の調味料です。その酸っぱさからも想像がつくように、非常に豊富な有機酸、アミノ酸、クエン酸を含んでおり、爽やかな香りやそのおいしさも特徴です。

味付け、風味づけだけではなく、防腐・殺菌作用もあるため食品の保存にも利用されることがあります。

主に穀物を原材料とする穀物酢と果実を原材料とする果実酢の2つに分類されます。日本では主に穀物から作られる穀物酢を使用していますが、フランスやイタリアなどではリンゴやブドウを利用した果実酢が多く使用されています。

作り方は、実はお酒とほとんど共通なのです。お米や果物をアルコール発酵したところに酢酸を産出する酢酸菌を加えることでアルコールが酢酸に変化します。

それでは黒酢とは?

かつては黒酢には明確な定義がなかったため、粗悪な品も多数流通していました。そのため厚生労働省が2003年にJAS規格を設け、「原料として米または米に小麦もしくは大麦を加えたもののみを使用し、酢1ℓにつき180g以上の原料を使用し、かつ、発酵・熟成によって自然に褐色または黒褐色になったもの」のように黒酢を定義しました。

それでは黒酢と他の酢との違いを詳しく説明していきます。

酢の原材料は?

まずは原材料から見ていきましょう(※麹、もしくは酵母と水は共通しています)

お酢の種類 使用される原材料
黒酢 玄米、(麦)
米酢
玄米酢 玄米
香酢
※中国の黒酢
玄米、(麦)、(コーリャン)、(雑穀)
ワインビネガー ブドウ
バルサミコ酢 ブドウ
紅酢 紅芋(紫芋)
粕酢 酒粕
もろみ酢 米(タイ米)

一般的に売られているお酢は精白米を原材料としていますが、黒酢は玄米を使用しています。

黒酢の栄養素について

黒酢の豊かなアミノ酸、クエン酸や各種栄養素はこの精白米と玄米の違いに起因するとことが多く、比べてみると

精白米 玄米
タンパク質 7.1g 7.94g
脂質 0.66g 2.92g
炭水化物 79.95g 77.24g
ビタミンB1 0.07mg 0.4mg
鉄分 0.8mg 1.47mg
亜鉛 1.09mg 2.02mg

といった栄養素の違いがあります。鉄分、亜鉛といった女性が不足しやすい栄養素が多く含まれていて、うまみのもととなるたんぱく質(アミノ酸)もたくさん含有しているという特徴があります。

製法の違い

それでは同じく玄米を原料として使っている玄米酢とは何が異なるのでしょうか?それは製法です。

通常、一般的に売られているお酢は工業的に製造されていて、熟成の時間をほとんど取りません。伝統的な黒酢の製法の場合、長い時間をかけて発酵・熟成をさせて色やコク、香りを育てていきます。また、黒酢は他の酢との違いにトゲトゲしさのないまろやかな風味も挙げられます。その食べやすさ、飲みやすさも長期の熟成期間によって生まれます。

黒酢のもっとも特徴的なものと言えばその真っ黒な色だと思いますが、これは麹菌による「メイラード反応」という作用です。このメイラード反応はゆっくりと時間をかければかけるほどアミノ酸などの成分から褐色の物質を作り出します。時間をかけることで褐色が深くなってゆき、美しい黒色を湛えます。

またメイラード反応は褐色と同時に香気も産生します。黒酢の豊かな香りは長年のメイラード反応により作り出されます。

黒酢のパワー!褐色の物質「メラノイジン」

栄養豊富な玄米を原材料とし、長い時間をかけるメイラード反応によって美しい黒色と豊かな香りを生み出す黒酢。しかし、黒酢の効果はそれだけではありません。長い時間のメイラード反応で実は「メラノイジン」というパワーを秘めた物質を多く含んでいるのです。

細胞やDNAの防護

メラノイジンは強い抗酸化作用を持ちます。人体に必ず発生する活性酸素は細胞を傷つけDNAにダメージを与えます。しかしこのメラノイジンは活性酸素を無害な物質に変化させる力に優れ、結果細胞へのダメージを軽減します。

動脈硬化、血栓の予防効果

脂質が酸化すると、血中に血栓が出来る要因の一つになります。血栓が血流を滞らせることで十分な酸素や栄養が回らなくなり、血管自体は弱く、弾力性がなくなっていきます。

メラノイジンは脂質の酸化も抑え、ドロドロ血液や動脈硬化の解決の一因を担います。

黒酢と他の酢の価格の違いとは?

栄養素が豊富で様々な健康への効果もあり、製法にもこだわりをもって製造されている黒酢は他の酢との価格の違いはどれほどなのでしょうか?黒酢はやはり原材料、製法にこだわっていることもあり、通常のお酢より高価な傾向があります。

代表的なメーカーのお酢で比べてみると

調理用純米酢 黒酢
Aメーカー 約300円/900ml 約650円/300ml
Bメーカー 約600円/360ml 約1700円/500ml
Cメーカー 約500円/500ml 約1600円/500ml

と大体3-5倍ほどの開きがあります。

まとめ

お酢は世界中で食されている食品の一つでもあり、非常に多くの種類が存在します。中でも最近その健康作用が注目されている黒酢は、他のお酢とはこのような違いがあります。

主材料

アミノ酸、クエン酸などの有機酸やその他の栄養素が豊富な玄米をその主原料にしている

熟成期間

通常に売られている他の酢と違い、非常に長い時間をかけて熟成される。美しい黒色、豊かな香り、まろやかな飲み口はこの長期間の熟成によって生まれる。

メラノイジン

抗酸化成分の一つであるメラノイジンを熟成によって多く含有する。そのため、細胞やDNAを防護したり、血栓や動脈硬化を予防したりする効果が生まれる。

価格

製造、原材料、効果に拘っているため調理用の酢と比べると比較的高価。

以上が黒酢と他の酢との違いです。

参照:黒酢サプリまるごとチェック2016 | 人気サプリ実力ランキング・目的別選び方のコツ
http://kurozu-check.com/